歯科の用語で、骨造成、という言葉があります。

 

歯が抜けてしまったときの治療法に、人工の歯の根を埋めて被せ物をするインプラントという方法がありますが、インプラント治療に関係がある用語です。

 

インプラントは、あごの骨に人工の根を埋めます。そのとき、あごの骨に充分な厚さがなかった場合、人工の歯の根があごの骨を突き抜けてしまう場合があるのです。そうなったらもうインプラントはできません。あごの骨は、生まれつき薄いという場合もありますが、歯が抜けたために薄くなるということも多いです。

 

歯が抜けたままほうっておくと、噛んだ時の刺激がなくなります。そのためあごの骨に刺激がいかなくなり、だんだん薄くなるのです。歯がなくなって、ブリッジや部分入れ歯の治療をしていた場合でも、やはり刺激があごの骨までいかないのであごの骨は薄くなっていきます。

 

そういうときに、骨造成が有効です。

 

 

 

骨造成は、足りないあごの骨に対して、人工骨をつかって、天然骨ができるように処置をする、という方法です。骨を増やしてインプラントができる骨を確保します。

 

骨造成はいくつか方法があります。

 

まずサイナスリフト法です。上あごに使う方法で、骨が薄い部分の上あごのスペースを広げ、そこに骨補填材を使って骨を作ります。上あごの骨が1mmから3mmの場合に使います。

 

ソケットリフトという方法もあります。これも上あごに使います。上あごの、処置をしたい場所の骨に穴を開け、その奥に骨補填材を入れることで骨を形成します。上あごの骨が3mmから7mmの場合に使われます。サイナスリフトと違うのは、インプラント治療を行う場所からの治療法なので、治療範囲が小さく、負担が軽くなります。

 

上あごの治療法が多いのは、上あごのほうが骨の吸収が早いということがあるためです。

 

GBRという方法もあります。これは深さではなく、骨の幅が足りない場合に使われる方法です。GBRの場合、骨の幅を確保するのに時間がかかる手法ということもあって、数ヶ月から一年程度の時間を見なければならないこともあります。

 

 

 

インプラント治療で共通しているのは、インプラント治療は進歩してきてはいますが、まだまだ歯科医師のレベルが玉石混交ということがあり、失敗と成功の差が激しいのです。ですから、家から近い歯科医院、などという理由で選ぶのは絶対に避けなければなりません。特に自信を持って骨造成を行える歯科医師の数はさらに少なくなりますから、岐阜で選ぶ場合にも注意が必要です。